@t0ku_yq1124: 第7話 「言えない理由」 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『まだ全部は話せない。』 その言葉が頭から離れなかった。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 美咲のことは安心した。 だけど、 拓弥が抱えている秘密はまだ残っている。 それも、 私たちを引き離すかもしれないほどの秘密。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 「どうして話せないの?」 思わず聞いてしまった。 拓弥は少し黙り込む。 そして、 小さく笑った。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『お前さ。』 「なに?」 『結構まっすぐ聞くよな。』 「気になるから。」 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ そう答えると、 拓弥はどこか嬉しそうに目を細めた。 だけど、 次に見せた表情は少しだけ寂しそうだった。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『もし全部知ったら。』 「うん。」 『今みたいにはいられなくなるかもしれない。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 胸が痛くなる。 そんな言い方をされたら、 余計に気になる。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 「それでも知りたい。」 私がそう言うと、 拓弥は驚いたように目を見開いた。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ しばらく沈黙が続く。 街の雑踏だけが聞こえる。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ やがて拓弥は、 諦めたように息を吐いた。 『じゃあ、一つだけ。』 「え?」 『俺、近いうちにこの街を離れる。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 頭が真っ白になった。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 「離れるって……」 『仕事の関係でな。』 「どれくらい?」 『まだ分からない。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ そう言う拓弥は、 無理に笑っているように見えた。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『だから最初は関わらないつもりだった。』 「……え?」 『でも無理だった。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ その言葉に息が止まる。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『会えば会うほど。』 『離れなきゃいけないって分かってるのに。』 『お前のこと考えるようになった。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 心臓がうるさい。 顔を上げられない。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ その時、 拓弥のスマホが鳴った。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ また仕事の電話。 そう思った。 だけど違った。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 画面を見た瞬間、 拓弥の顔色が変わる。 今まで見たことがないくらい。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『ごめん。』 その一言だけ残して、 拓弥は急いで電話に出た。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 離れた場所で話している声は聞こえない。 だけど、 最後の言葉だけは聞こえた。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 『今すぐ行く。』 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 私はまだ知らなかった。 その電話が、 私たちの関係を大きく変える出来事の始まりだったことを。 そして―― 拓弥がずっと隠していた秘密が、もう隠しきれなくなっていたことを。 next....隠していたもの ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ #超特急 #草川拓弥 #妄想物語 #fyp
8 *。
Region: JP
Wednesday 24 June 2026 08:15:56 GMT
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Comments
心春 :
𓏸𓏸とタクヤの関係ってなに!?幼なじみとかではないですよね
2026-08-14 01:40:14
1
みっち :
💦💦💦
2026-07-15 04:50:36
1
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