@fb.phunghaiyen: Chiều dài chiều rộng chiều cao Chiều nào cũng được miễn là “Chiều Em” 😝

Phùng Hải Yến
Phùng Hải Yến
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Tuesday 13 October 2026 16:21:59 GMT
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あの水族館の日以来、スマホには将生くんから何度か心配するLINEが届いていた。 けれど、自分の感情をどう整理していいか分からないまま、私は一度も返信できずにいた。 病室のベッドの上でぼんやりと窓の外を眺めていると、サイドテーブルの上のスマホがぶるぶると微かに震えた。画面に表示されたのは、風磨くんの名前。 嫌な予感と胸のざわつきを抑えながら、通話ボタンをスライドさせる。 『…はい』 「下で将生くんに会ったんだけど」 電話越しに届いたのは、少し低く落ち着いた風磨くんの声だった。 『え…』 「面会NG出してるって聞いたけど、将生くんもダメなの?」 淡々とした問いかけに、私は言葉を詰まらせる。 『…』 「何回かきてたみたいだよ…」 探るような、けれどどこか諭すような風磨くんのトーン。断り続けるのも、将生くんに申し訳ないような気がしてきた。 『わかった…』 私がぽつりとそう呟いて電話を切ると、すぐに病室のドアがトントンと軽やかにノックされた。 「入るよ」という声とともにドアが開き、立っていたのは風磨くんだった。そして、そのすぐ後ろから、どこか遠慮がちに様子を窺う将生くんが姿を見せる。 「急にごめんなさい…」 気まずそうに頭を下げる将生くんに、私はベッドの上で首を横に振った。 風磨くんは私と将生くんの顔を交互にちらりと見ると、ポケットに手を突っ込んだまま短い言葉を残した。 「ごゆっくり」 それだけ言うと、風磨くんは静かにドアを閉めて出て行ってしまった。 残された病室に、私と将生くんのふたりきりの時間が訪れる。 『この前ごめんね』 沈黙を破るように私が切り出すと、将生くんは苦しそうに眉をひそめ、自分の手元を見つめた。 「俺…何もできなくて…注射もあの場にたまたま看護師さんがいなかったらと思うと…」 あの時の恐怖が蘇っているのだろう。 震える彼の声に、私は胸が痛くなった。 『ううん…慣れてる私でも人にするってなったら怖いもん…』 将生くんはふっと顔を上げ、決意したような強い眼差しで私を見つめてきた。 「あの…やっぱり風磨さんと何かあったんですか?」 『…なんで?』 「この前からなんか2人が変だなって…」 将生くんのまっすぐな瞳に見つめられ、私は隠し通せないことを悟った。 『将生くんに話す内容じゃないと思うんだけど…』 「聞きたいです」 将生くんは迷わず頷き、パイプ椅子を引き寄せて私の言葉に耳を傾けてくれた。 耳にしてしまった噂のこと。 実験台や結婚の話。 そして、風磨くんに直接確かめた時のやり取り——すべてを、絞り出すような声で打ち明けた。 「それ本当ですか…?」 話を聞き終えた将生くんの顔からは完全に血の気が引き、信じられないといった様子で目を見開いていた。 『本人にわたしに嘘ついてないか確認したけど否定しなかった』 言葉にすると、胸の奥が疼いた。 将生くんは拳をぎゅっと握りしめ、何かを激しく葛藤するように俯いていたが、やがてゆっくりと私に視線を合わせた。その目には、いつになく真剣な光が宿っていた。 「〇〇さん…もしそうだとしたら諦めるんですか?」 『え…』 唐突な言葉に、息が止まりそうになる。 「俺、〇〇さんのこと好きです」 飾らない、まっすぐな告白。 なんとなくわかってはいたけれど、こうしてはっきりと言葉にして伝えられると、胸がぎゅっと締め付けられた。 『私…』 戸惑う私を見て、将生くんは切なそうに目を細め、静かに私の言葉を遮った。 「風磨さんのことが好きなのはわかってます……」 言い淀む私に代わって告げられた言葉。断る隙すら与えてくれないほどの優しさに、胸が痛む。 『…』 利用されていると分かっていても、私はまだ風磨くんを嫌いになりきれていない。 私の正直な答えを聞いた将生くんは、どこか寂しそうに微笑んだあと、ふっと真面目な顔に戻って首を傾げた。 「さっきの話なんですけど…俺にはそう思えないです…」 『え?』 「俺は…風磨さんは俺のことライバル視してるんだなって思ってました…なんとなく」 『ライバル視…?』 風磨くんが、将生くんを? 思いもよらない言葉に、私は理解が追いつかず聞き返した。 「…はい。なんとなくですけど」 将生くんは記憶を辿るように遠くを見つめながら、言葉を繋いだ。 「だから…信じられないです。風磨さんが〇〇さんを実験台だなんて思ってるわけないですよ。この前救急車で運ばれた時の風磨さんの顔…あれが演技とは思えません」 『でも否定しなかったよ』 あの日、私の問いかけに対して目を逸らし、黙り込んだ風磨くんの姿が脳裏に浮かぶ。 「…でも」 将生くんは譲らないように、けれどどこか切なげに言葉を濁した。 「俺諦めるつもりもないですから…これは風磨さんを応援してるって言うわけじゃなくて…ただ思ったこと言っただけで………いやあのっ……俺を選んでくれるなら選んでほしいんですけど…でも俺のこと1番に好きじゃないなら選んでもらうのも違うっていうか…でも風磨さんのこと…俺はそう思ってないのにそれを隠しとくのもなんかずるいって言うか…えっと…」 『ねぇ…(笑)』 「あっ…また俺よくわかんないことを……ごめんなさい」 『ありがとね…』 「話せてよかったです。面会できないの寂しかったので…あの……また来てもいいですか?」 『…うん』 風磨くんの本当の意図は何なのか。 将生くんの直感が正しいのか、それとも私の聞いた話が事実なのか。 部屋に流れる沈黙の中で、私の心は再び激しく揺れ始めていた。 --- そして、治験が始まった。 風磨くんのことが発覚してから、ストレスのせいなのか発作は週に1回のペースにまで増えていた。 子供の頃からずっと腸の腫れがメインだったのに、ここ最近は手の腫れ、そして何より一番恐れている喉に症状が出始めた。 将生くんはあれから、仕事終わりや合間を縫って何度も病室に来てくれた。 重苦しい空気なんて吹き飛ばすように、いつも他愛もない話をして笑わせてくれる。 「会社の近くに新しいお店できたんです! 退院したら一緒に行きませんか?」 ベッドの柵に肘をついて、無邪気に目を輝かせる将生くん。 『考えとく…(笑)』 「考えてくれるだけでも嬉しいです!」 パッと顔を明るくして、将生くんはニコニコと笑う。ただ「考える」と言っただけなのに、そんなに喜ばれたら拍子抜けしてしまう。 彼のように、人の言葉をそうやって純粋に受け止めることができたら……。 風磨くんと私も、何か違ったのかな。 『将生くん、こんなに毎日来なくてもいいよ? 仕事の後に疲れるでしょ』 「迷惑ですか…?」 将生くんは困ったように眉根を下げて、下から覗き込むような上目遣いで私を見る。ずるい表情だ。 『そうじゃなくて…』 「顔見に来てるだけなんです。ただ、俺が会いたいだけ。……じゃあ…そろそろ帰りますね」 寂しそうに微笑んで立ち上がる彼の背中を見送りながら、胸の奥がぎゅっと痛んだ。 なんで矢印は、同じ方向を向いてくれないんだろう。 私の矢印は届かない人を向き、私に向けられた矢印には応えられない。それぞれの想いが、不器用に違う方向ばかりを向いている。 将生くんが純粋に想いをぶつけてくれればくれるほど、胸を押し潰すような罪悪感が押し寄せてくるのだった。 風磨くんは、以前のように仕事が終わったあとに来ることはなくなった。 顔を出す回数はあからさまに減ったものの、主治医としての1日に1回の診察だけは顔を合わせないといけなかった。 翌朝。 コンコン、と短いノックの音とともにドアが開き、風磨くんが入ってきた。 「おはよ」 『…おはよ』 視線を合わせないまま、短く返す。風磨くんはカルテを片手にベッドの脇へ近づいてきた。 「副作用は?」 『胃もたれ程度…』 「手見せて」 言われるがまま、無言で両手を差し出す。 風磨くんの大きくて温かい手が私の指先を優しく包み込み、関節の節々や皮膚の張りを丁寧に確かめていく。その手に触れられるたび、嫌でも胸が跳ねてしまう自分が恨めしい。 「これ、なんともない?」 『うん』 「お腹いい?」 風磨くんの手が下腹部に回る。服の上からゆっくりとお腹を押され、内部の張りや圧痛がないかを確認される。 「大丈夫だな。喉は?」 『…大丈夫』 「効いてる感じあるな」 診察を終え、風磨くんの口元がふっと柔らかく緩んだ。 いつもの、優しい微笑み。 でも……その微笑みは、私に向けられたものじゃない。 新しい治験薬のデータが順調に取れていることへの、医師としての満足感の笑みなのだと、今の私にはそうとしか思えなかった。 結婚はどうなったんだろう…。 治験が成功したら私の役割も終わってしまうのかな……。 そんな虚しいことばかりが頭を駆け巡り、私はいたたまれなくなって、また風磨くんからそっと目を逸らしてしまった。 #timeleszで妄想 #菊池風磨 #橋本将生 #夢小説
あの水族館の日以来、スマホには将生くんから何度か心配するLINEが届いていた。 けれど、自分の感情をどう整理していいか分からないまま、私は一度も返信できずにいた。 病室のベッドの上でぼんやりと窓の外を眺めていると、サイドテーブルの上のスマホがぶるぶると微かに震えた。画面に表示されたのは、風磨くんの名前。 嫌な予感と胸のざわつきを抑えながら、通話ボタンをスライドさせる。 『…はい』 「下で将生くんに会ったんだけど」 電話越しに届いたのは、少し低く落ち着いた風磨くんの声だった。 『え…』 「面会NG出してるって聞いたけど、将生くんもダメなの?」 淡々とした問いかけに、私は言葉を詰まらせる。 『…』 「何回かきてたみたいだよ…」 探るような、けれどどこか諭すような風磨くんのトーン。断り続けるのも、将生くんに申し訳ないような気がしてきた。 『わかった…』 私がぽつりとそう呟いて電話を切ると、すぐに病室のドアがトントンと軽やかにノックされた。 「入るよ」という声とともにドアが開き、立っていたのは風磨くんだった。そして、そのすぐ後ろから、どこか遠慮がちに様子を窺う将生くんが姿を見せる。 「急にごめんなさい…」 気まずそうに頭を下げる将生くんに、私はベッドの上で首を横に振った。 風磨くんは私と将生くんの顔を交互にちらりと見ると、ポケットに手を突っ込んだまま短い言葉を残した。 「ごゆっくり」 それだけ言うと、風磨くんは静かにドアを閉めて出て行ってしまった。 残された病室に、私と将生くんのふたりきりの時間が訪れる。 『この前ごめんね』 沈黙を破るように私が切り出すと、将生くんは苦しそうに眉をひそめ、自分の手元を見つめた。 「俺…何もできなくて…注射もあの場にたまたま看護師さんがいなかったらと思うと…」 あの時の恐怖が蘇っているのだろう。 震える彼の声に、私は胸が痛くなった。 『ううん…慣れてる私でも人にするってなったら怖いもん…』 将生くんはふっと顔を上げ、決意したような強い眼差しで私を見つめてきた。 「あの…やっぱり風磨さんと何かあったんですか?」 『…なんで?』 「この前からなんか2人が変だなって…」 将生くんのまっすぐな瞳に見つめられ、私は隠し通せないことを悟った。 『将生くんに話す内容じゃないと思うんだけど…』 「聞きたいです」 将生くんは迷わず頷き、パイプ椅子を引き寄せて私の言葉に耳を傾けてくれた。 耳にしてしまった噂のこと。 実験台や結婚の話。 そして、風磨くんに直接確かめた時のやり取り——すべてを、絞り出すような声で打ち明けた。 「それ本当ですか…?」 話を聞き終えた将生くんの顔からは完全に血の気が引き、信じられないといった様子で目を見開いていた。 『本人にわたしに嘘ついてないか確認したけど否定しなかった』 言葉にすると、胸の奥が疼いた。 将生くんは拳をぎゅっと握りしめ、何かを激しく葛藤するように俯いていたが、やがてゆっくりと私に視線を合わせた。その目には、いつになく真剣な光が宿っていた。 「〇〇さん…もしそうだとしたら諦めるんですか?」 『え…』 唐突な言葉に、息が止まりそうになる。 「俺、〇〇さんのこと好きです」 飾らない、まっすぐな告白。 なんとなくわかってはいたけれど、こうしてはっきりと言葉にして伝えられると、胸がぎゅっと締め付けられた。 『私…』 戸惑う私を見て、将生くんは切なそうに目を細め、静かに私の言葉を遮った。 「風磨さんのことが好きなのはわかってます……」 言い淀む私に代わって告げられた言葉。断る隙すら与えてくれないほどの優しさに、胸が痛む。 『…』 利用されていると分かっていても、私はまだ風磨くんを嫌いになりきれていない。 私の正直な答えを聞いた将生くんは、どこか寂しそうに微笑んだあと、ふっと真面目な顔に戻って首を傾げた。 「さっきの話なんですけど…俺にはそう思えないです…」 『え?』 「俺は…風磨さんは俺のことライバル視してるんだなって思ってました…なんとなく」 『ライバル視…?』 風磨くんが、将生くんを? 思いもよらない言葉に、私は理解が追いつかず聞き返した。 「…はい。なんとなくですけど」 将生くんは記憶を辿るように遠くを見つめながら、言葉を繋いだ。 「だから…信じられないです。風磨さんが〇〇さんを実験台だなんて思ってるわけないですよ。この前救急車で運ばれた時の風磨さんの顔…あれが演技とは思えません」 『でも否定しなかったよ』 あの日、私の問いかけに対して目を逸らし、黙り込んだ風磨くんの姿が脳裏に浮かぶ。 「…でも」 将生くんは譲らないように、けれどどこか切なげに言葉を濁した。 「俺諦めるつもりもないですから…これは風磨さんを応援してるって言うわけじゃなくて…ただ思ったこと言っただけで………いやあのっ……俺を選んでくれるなら選んでほしいんですけど…でも俺のこと1番に好きじゃないなら選んでもらうのも違うっていうか…でも風磨さんのこと…俺はそう思ってないのにそれを隠しとくのもなんかずるいって言うか…えっと…」 『ねぇ…(笑)』 「あっ…また俺よくわかんないことを……ごめんなさい」 『ありがとね…』 「話せてよかったです。面会できないの寂しかったので…あの……また来てもいいですか?」 『…うん』 風磨くんの本当の意図は何なのか。 将生くんの直感が正しいのか、それとも私の聞いた話が事実なのか。 部屋に流れる沈黙の中で、私の心は再び激しく揺れ始めていた。 --- そして、治験が始まった。 風磨くんのことが発覚してから、ストレスのせいなのか発作は週に1回のペースにまで増えていた。 子供の頃からずっと腸の腫れがメインだったのに、ここ最近は手の腫れ、そして何より一番恐れている喉に症状が出始めた。 将生くんはあれから、仕事終わりや合間を縫って何度も病室に来てくれた。 重苦しい空気なんて吹き飛ばすように、いつも他愛もない話をして笑わせてくれる。 「会社の近くに新しいお店できたんです! 退院したら一緒に行きませんか?」 ベッドの柵に肘をついて、無邪気に目を輝かせる将生くん。 『考えとく…(笑)』 「考えてくれるだけでも嬉しいです!」 パッと顔を明るくして、将生くんはニコニコと笑う。ただ「考える」と言っただけなのに、そんなに喜ばれたら拍子抜けしてしまう。 彼のように、人の言葉をそうやって純粋に受け止めることができたら……。 風磨くんと私も、何か違ったのかな。 『将生くん、こんなに毎日来なくてもいいよ? 仕事の後に疲れるでしょ』 「迷惑ですか…?」 将生くんは困ったように眉根を下げて、下から覗き込むような上目遣いで私を見る。ずるい表情だ。 『そうじゃなくて…』 「顔見に来てるだけなんです。ただ、俺が会いたいだけ。……じゃあ…そろそろ帰りますね」 寂しそうに微笑んで立ち上がる彼の背中を見送りながら、胸の奥がぎゅっと痛んだ。 なんで矢印は、同じ方向を向いてくれないんだろう。 私の矢印は届かない人を向き、私に向けられた矢印には応えられない。それぞれの想いが、不器用に違う方向ばかりを向いている。 将生くんが純粋に想いをぶつけてくれればくれるほど、胸を押し潰すような罪悪感が押し寄せてくるのだった。 風磨くんは、以前のように仕事が終わったあとに来ることはなくなった。 顔を出す回数はあからさまに減ったものの、主治医としての1日に1回の診察だけは顔を合わせないといけなかった。 翌朝。 コンコン、と短いノックの音とともにドアが開き、風磨くんが入ってきた。 「おはよ」 『…おはよ』 視線を合わせないまま、短く返す。風磨くんはカルテを片手にベッドの脇へ近づいてきた。 「副作用は?」 『胃もたれ程度…』 「手見せて」 言われるがまま、無言で両手を差し出す。 風磨くんの大きくて温かい手が私の指先を優しく包み込み、関節の節々や皮膚の張りを丁寧に確かめていく。その手に触れられるたび、嫌でも胸が跳ねてしまう自分が恨めしい。 「これ、なんともない?」 『うん』 「お腹いい?」 風磨くんの手が下腹部に回る。服の上からゆっくりとお腹を押され、内部の張りや圧痛がないかを確認される。 「大丈夫だな。喉は?」 『…大丈夫』 「効いてる感じあるな」 診察を終え、風磨くんの口元がふっと柔らかく緩んだ。 いつもの、優しい微笑み。 でも……その微笑みは、私に向けられたものじゃない。 新しい治験薬のデータが順調に取れていることへの、医師としての満足感の笑みなのだと、今の私にはそうとしか思えなかった。 結婚はどうなったんだろう…。 治験が成功したら私の役割も終わってしまうのかな……。 そんな虚しいことばかりが頭を駆け巡り、私はいたたまれなくなって、また風磨くんからそっと目を逸らしてしまった。 #timeleszで妄想 #菊池風磨 #橋本将生 #夢小説

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