@emosavi__: بیا وسط 😂 #fyp #foryou

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Monday 19 October 2026 16:12:31 GMT
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saharita377
Anita :
name song
2026-10-19 22:06:30
0
narya1320
Narya :
وای آهنگای فرهاد ترکونده
2026-10-19 18:06:14
0
r513797360
ایلنا گک :
مقبول است آقا پسر
2026-10-19 20:30:51
0
afraa2221
♡Afraa♡ :
Wonderful and elegant, I loved it🥰
2026-10-19 16:22:39
0
dzhakurr
Xre🐻 :
ای جانننن
2026-10-19 18:53:21
0
the_dio_shoo
dio_shoo :
همه چی بهش میاد
2026-10-19 18:17:20
0
ttali980
Tt Ali :
Super
2026-10-20 02:50:29
0
mandana2468
@Mika40028103 :
2026-10-19 21:32:29
1
aynazaghajani2
Aynazaghajani :
قشنگم ❤️🥰
2026-10-19 16:36:10
0
zherzamin16
🎀 :
2026-10-19 16:23:45
1
mikoefendim
PATRONİÇE_IRMAK :
2026-10-19 16:25:11
1
miss.nazi
miss.nazi :
ولی کت و شلوار خیلی بهت میاد پسر🤌🥲
2026-10-19 17:55:24
0
hadiseh871
Hadiseh :
وایییییییی 🥹🥹
2026-10-19 16:58:41
0
hamideh583
IRAN❤️❤️❤️ :
2026-10-19 20:13:26
0
suhail_al_zarooni
Suhail Muhammad Al Zarooni :
2026-10-19 20:23:07
0
hsklhbs
وه‍🤎ـم :
2026-10-19 22:15:53
0
amene.1992
Amene 1992 :
اومدم
2026-10-19 18:27:34
0
shusha..a
Miraa.🖤 :
2026-10-19 16:51:53
0
user26611427033812
انا الملكة 🇲🇦👑 :
2026-10-20 03:27:33
0
twana_1427
twana..🖤✨ :
دەبەخوا ئەڵێی بارم داگرتوە ئەوەنە ئارەقم کردەوە سێرم کرد ...
2026-10-19 17:48:28
0
narya1320
Narya :
دسته گلت کووووو
2026-10-19 18:05:54
0
shiva200018
shiva2000 :
👏👏
2026-10-19 21:45:50
0
lilia.graichi3
Milina :
[Réconfortant][Réconfortant][Réconfortant]
2026-10-19 19:46:14
0
yama.khan72
yama khan :
😂😂😂
2026-10-19 20:25:28
0
ss86771
ss8677 :
❤️
2026-10-19 16:19:19
0
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「△△、動けないなら下がってて!」 冷や汗が吹き出し、自分の震える右手を左手で必死に強く握りしめて止めようとする。 けれど、ガタガタと震える指先は一向に止まってくれない。 今までだって、運ばれてくる子供の患者さんは何度も対応してきたはずなのに。 どうして今更、こんな時に——。 処置室の喧騒の中で、私はただひとり、立ち尽くすことしかできなかった。 「大丈夫……!?」 異変に気づいた菊池先生が、声をかけてくれる。けれど、声に応えようとしても唇が震えて音にならず、足がすくんで一歩も動けない。 その時、急患の多さで人手が足りなくなり、寮から緊急で呼び出された寺西先生が息を切らして処置室へ駆け込んできた。 「△△ちゃん、状況は? 俺どこ入ったらいい?」 『あ…あの…』 「△△、動かないなら外出とけって!」 緊迫した空気のなか、先輩医師に容赦なく怒鳴られた。 『やります…』 「そんな震えてたらここでは使い物にならないから。この子の処置して、両親呼んで寺西に説明させて」 『わかりました』 絞り出すような声で返事をし、私は深く頭を下げてその場を離れた。 心停止のまま蘇生が叶わなかった小さな女の子の体を、静かな別室へと移す。 まだ温もりの残る肌。管やモニターのセンサーをひとつひとつ静かに抜き取り、血痕や処置の痕を温かいタオルで丁寧に拭き取っていく。 丁寧に体を拭う自分の手が、まだ小さく震えていた。 すべてを終え、ベッドに横たわるその子の静かな顔を見つめていた時、抑えていた感情が決壊し、ボロボロと目から涙が溢れ出してきた。 あの日の記憶と、目の前の小さな命が重なって、涙が止まらない。 「大丈夫……?」 いつの間にか追ってきてくれた寺西先生が、背後から優しく声をかけてくれた。 けれど、まだ温かいうちにご家族に会わせてあげたかったから、私は声を出さずに頷くだけで、急いでご家族を部屋へと案内した。 寺西先生がご家族に最期の状況を簡単に説明する。 私と寺西先生は深く一礼をし、静かにその部屋を後にした。 --- 「ちょっと早いけどもう帰っていいよ」 『え…大丈夫です』 「お前がそんなんなるのよっぽどだろ。落ち着いたしもう帰れ」 『でも…』 「寺西ももういいよ。助かった。ありがとう。△△連れて帰って」 「わかりました」 寺西先生に肩を軽く叩かれ、そのまま一緒に帰ることになった。 すれ違う同僚たちからは、案の定こそこそと嫌味が漏れている。 「先生甘くない?なんで?」 「入ってきた時があまりに子供すぎてみんな甘いのよ」 「あんな泣いた後の顔してまたイケメン捕まえてるし」 聞こえないふりをして黙々と準備をしていると、 「大丈夫?」 ふと低く柔らかい声が聞こえ、見上げると菊池先生が心配そうに覗き込んでいた。 『はい…何も役に立てなくてすみませんでした』 「珍しいなと思って…」 これ以上菊池先生の顔を見たら、溢れ出しそうな感情が決壊して泣いてしまう。 『すみません…お先に失礼します…』 頭を下げ、逃げるようにそのまま走って病院の外へ出ると、冷たい夜風のなかでたまらずその場に座り込んで号泣してしまった。 しばらくして、足音が近づき寺西先生が追いついてきた。 「△△ちゃん…よし。飲もっか」 『え…』 「こういう時は飲んですっきりしよう」 『…』 時間は夜中の2時すぎ。 「どこも店なんて開いてないよなー。何飲める?ビールとか缶チューでいいなら家にいっぱいあるけど」 『それでいいです…』 「俺んち行こー」 『え…家ですか…』 「風磨は家にあげたんでしょ?別に良くない?」 『…まぁ』 「え、風磨となんかあった?そういう感じ?」 『何もないですよ!!新薬の動画見せただけです!会員しか見れなかったから!』 「そんな必死に否定しなくても風磨も同じこと言ってたよ(笑)」 『…』 不服そうに唇を尖らせて見つめ返す。 「何その子供みたいな顔(笑)はいはい飲みましょうねー」 軽やかに肩を押され、そのまま寺西先生の部屋に入った。 普段は居酒屋でビールや甘い酎ハイを飲むくらいで、家でお酒を飲む習慣がなかったから何を選べばいいかわからない。とりあえず冷蔵庫の中から桃のイラストが描かれた缶を手に取った。 缶チューハイは全部ほろ酔いみたいなものなのかと思っていて、9%の意味を私は知らなかった。 寺西先生は何も聞いてこなかった。 私が現場であんなに取り乱した理由を。 少しお酒が回ってきて頭がぼーっとしてくると、払いのけたはずの記憶がまたぼんやりと浮かんできてしまう。 「酔っ払ってる?大丈夫?」 『大丈夫です。今日役立たずすぎて明後日先生たちに合わせる顔がない…』 「他の先生たちも珍しいなって心配してたし、誰も怒ってないから大丈夫だよ。帰れって言われたのも帰らせてくれただけ。また看護師たちに悪口言われると思って強く言ってくれたんだよ」 『どっちにしろ悪口は言われてますけどね…』 強がりながらも、ぽろぽろと涙が目から溢れ落ちた。 「僻みはほっとこ。酒ないじゃん。同じの飲む?」 『はい…』 「何があったか聞かない方がいい?言いたくないなら言わなくていいよ」 私はぽつりぽつりと、親友の事故の話を打ち明けた。 その子のお葬式で、私の顔を見た瞬間に崩れ落ちて泣いた親友の両親の顔が、今でも頭から離れないことも。 今まで誰にも話したことがなかった過去の記憶。 お酒の勢いと、今日の出来事のショックで、つい口にしてしまった。 話してしまった罪悪感から逃げるようにさらにお酒が進み、缶の中身を一気に飲み干してしまう。 「そっかー。それはトラウマだわ。逆によくそれで救急選んだよね」 『ずっと自分を責めてるんだと思います。罪悪感と執着ですよね、きっと』 「子供の頃の話でしょ?しかも△△ちゃんも被害者じゃん」 立ち上がった寺西先生が、自分と私のお酒を取りにキッチンへ向かう。 「意外と飲めるんだね。次何飲む?」 『なんでもいいです…』 新しく缶を開けて手渡してくれる。 寺西先生はさっきよりも近い距離に座り、私の顔をじっと覗き込んだ。 「マスカラ落ちてるよ」 そう言って、指先で目元についたボロボロの落ちたマスカラをやさしく拭ってくれる。 距離が、あまりにも近い。 私はパッと身を引いて離れ、逃げるように手に持ったお酒をまた口に含んだ。 『鏡見てきます』 背中を向けて立ち上がろうとした、その時。 「え、ちょっと待って。血出てる」 『え…』 この前の傷口が開いたのか、服の背中側に赤いにじみが広がっていた。 「ちょっと見せて」 『大丈夫です』 「この前化膿してたでしょ?ダメだって」 『そろそろ帰ります…帰って着替えて自分でやります…』 立ち上がろうとするけれど、思ったよりも酔いが回っていて足元がおぼつかない。 「危ないって」 後ろからお腹に手を回され、抱き抱えられるように支えられた。 『あの…大丈夫です…』 離れようともがいたけれど、左手で身体を抱きしめられたまま、寺西先生は私のカーディガンをずらして肩を出した。 『まって!!』 「傷見るだけだよ。落ち着いて座って」 半ば強引にソファに座らされる。 「一箇所ちょっと開いただけだわ。もう血も止まってる。血用の洗剤あるよ。貸して」 拒んでいるのに、脱がされた服を勝手に持っていき、洗面所で洗ってくれているようだった。 一人部屋に取り残され、肌寒い空気と薄着になった状態に気づき、恥ずかしさから膝を抱え込む。 気を紛らわせたくて、つい手元のお酒に手を伸ばした。 しばらくして、寺西先生が部屋に戻ってくる。 「てか、風磨とどんな感じなの?」 『え…どうもこうもないですよ…』 「好きじゃないならいいけど…あいつはやめといた方がいいよ」 『なんでですか…』 「女の子のこと本気で好きになってるの見たことない」 『遊んでるってことですか?』 「そうじゃないから厄介…忘れられない女の子でもいるのか、本気で人のこと好きになったことないのか知らないけど。誰かと付き合ってもその女の子たちみんな同じこと言うんだよ。”風磨は私のことなんて好きじゃないんだ”ってね」 『そうなんだ…』 「気の合いそうな子と仲良くなると付き合ってるけど毎回そんな感じ。女の子が泣いて終わってるわ。かわいそうにねー」 私も、そうなのかな……。 私の好意が、菊池先生に伝わっているからなのかな……。 不安と切なさで、またボロボロと涙が溢れ出てくる。 「え、やっぱり好きになってた?」 『…』 膝を抱えて泣いていると、アルコールと疲労でもう完全に頭が回らなくなっていた。 「泣き虫だなぁ」 『菊池せんせー…』 「俺風磨じゃないんだけど…(笑)」 『好き…』 「そうだね…いいよ。今だけ菊池先生になってあげよっか?」 寺西先生が、開いた傷口のあたりにそっと手を置いた。 私の涙を指で拭うと、「また血出てるよ。背中見せて」と体を後ろに向かされる。 そのまま、素肌の背中や肩へ、静かに唇を重ねられた。 あれ、なんでこんなことされてるんだっけ…って振り向いた瞬間、そのまま深くキスをされた。 そこからの記憶は、もう残っていない——。 #timeleszで妄想 #菊池風磨 #寺西拓人 #夢小説
「△△、動けないなら下がってて!」 冷や汗が吹き出し、自分の震える右手を左手で必死に強く握りしめて止めようとする。 けれど、ガタガタと震える指先は一向に止まってくれない。 今までだって、運ばれてくる子供の患者さんは何度も対応してきたはずなのに。 どうして今更、こんな時に——。 処置室の喧騒の中で、私はただひとり、立ち尽くすことしかできなかった。 「大丈夫……!?」 異変に気づいた菊池先生が、声をかけてくれる。けれど、声に応えようとしても唇が震えて音にならず、足がすくんで一歩も動けない。 その時、急患の多さで人手が足りなくなり、寮から緊急で呼び出された寺西先生が息を切らして処置室へ駆け込んできた。 「△△ちゃん、状況は? 俺どこ入ったらいい?」 『あ…あの…』 「△△、動かないなら外出とけって!」 緊迫した空気のなか、先輩医師に容赦なく怒鳴られた。 『やります…』 「そんな震えてたらここでは使い物にならないから。この子の処置して、両親呼んで寺西に説明させて」 『わかりました』 絞り出すような声で返事をし、私は深く頭を下げてその場を離れた。 心停止のまま蘇生が叶わなかった小さな女の子の体を、静かな別室へと移す。 まだ温もりの残る肌。管やモニターのセンサーをひとつひとつ静かに抜き取り、血痕や処置の痕を温かいタオルで丁寧に拭き取っていく。 丁寧に体を拭う自分の手が、まだ小さく震えていた。 すべてを終え、ベッドに横たわるその子の静かな顔を見つめていた時、抑えていた感情が決壊し、ボロボロと目から涙が溢れ出してきた。 あの日の記憶と、目の前の小さな命が重なって、涙が止まらない。 「大丈夫……?」 いつの間にか追ってきてくれた寺西先生が、背後から優しく声をかけてくれた。 けれど、まだ温かいうちにご家族に会わせてあげたかったから、私は声を出さずに頷くだけで、急いでご家族を部屋へと案内した。 寺西先生がご家族に最期の状況を簡単に説明する。 私と寺西先生は深く一礼をし、静かにその部屋を後にした。 --- 「ちょっと早いけどもう帰っていいよ」 『え…大丈夫です』 「お前がそんなんなるのよっぽどだろ。落ち着いたしもう帰れ」 『でも…』 「寺西ももういいよ。助かった。ありがとう。△△連れて帰って」 「わかりました」 寺西先生に肩を軽く叩かれ、そのまま一緒に帰ることになった。 すれ違う同僚たちからは、案の定こそこそと嫌味が漏れている。 「先生甘くない?なんで?」 「入ってきた時があまりに子供すぎてみんな甘いのよ」 「あんな泣いた後の顔してまたイケメン捕まえてるし」 聞こえないふりをして黙々と準備をしていると、 「大丈夫?」 ふと低く柔らかい声が聞こえ、見上げると菊池先生が心配そうに覗き込んでいた。 『はい…何も役に立てなくてすみませんでした』 「珍しいなと思って…」 これ以上菊池先生の顔を見たら、溢れ出しそうな感情が決壊して泣いてしまう。 『すみません…お先に失礼します…』 頭を下げ、逃げるようにそのまま走って病院の外へ出ると、冷たい夜風のなかでたまらずその場に座り込んで号泣してしまった。 しばらくして、足音が近づき寺西先生が追いついてきた。 「△△ちゃん…よし。飲もっか」 『え…』 「こういう時は飲んですっきりしよう」 『…』 時間は夜中の2時すぎ。 「どこも店なんて開いてないよなー。何飲める?ビールとか缶チューでいいなら家にいっぱいあるけど」 『それでいいです…』 「俺んち行こー」 『え…家ですか…』 「風磨は家にあげたんでしょ?別に良くない?」 『…まぁ』 「え、風磨となんかあった?そういう感じ?」 『何もないですよ!!新薬の動画見せただけです!会員しか見れなかったから!』 「そんな必死に否定しなくても風磨も同じこと言ってたよ(笑)」 『…』 不服そうに唇を尖らせて見つめ返す。 「何その子供みたいな顔(笑)はいはい飲みましょうねー」 軽やかに肩を押され、そのまま寺西先生の部屋に入った。 普段は居酒屋でビールや甘い酎ハイを飲むくらいで、家でお酒を飲む習慣がなかったから何を選べばいいかわからない。とりあえず冷蔵庫の中から桃のイラストが描かれた缶を手に取った。 缶チューハイは全部ほろ酔いみたいなものなのかと思っていて、9%の意味を私は知らなかった。 寺西先生は何も聞いてこなかった。 私が現場であんなに取り乱した理由を。 少しお酒が回ってきて頭がぼーっとしてくると、払いのけたはずの記憶がまたぼんやりと浮かんできてしまう。 「酔っ払ってる?大丈夫?」 『大丈夫です。今日役立たずすぎて明後日先生たちに合わせる顔がない…』 「他の先生たちも珍しいなって心配してたし、誰も怒ってないから大丈夫だよ。帰れって言われたのも帰らせてくれただけ。また看護師たちに悪口言われると思って強く言ってくれたんだよ」 『どっちにしろ悪口は言われてますけどね…』 強がりながらも、ぽろぽろと涙が目から溢れ落ちた。 「僻みはほっとこ。酒ないじゃん。同じの飲む?」 『はい…』 「何があったか聞かない方がいい?言いたくないなら言わなくていいよ」 私はぽつりぽつりと、親友の事故の話を打ち明けた。 その子のお葬式で、私の顔を見た瞬間に崩れ落ちて泣いた親友の両親の顔が、今でも頭から離れないことも。 今まで誰にも話したことがなかった過去の記憶。 お酒の勢いと、今日の出来事のショックで、つい口にしてしまった。 話してしまった罪悪感から逃げるようにさらにお酒が進み、缶の中身を一気に飲み干してしまう。 「そっかー。それはトラウマだわ。逆によくそれで救急選んだよね」 『ずっと自分を責めてるんだと思います。罪悪感と執着ですよね、きっと』 「子供の頃の話でしょ?しかも△△ちゃんも被害者じゃん」 立ち上がった寺西先生が、自分と私のお酒を取りにキッチンへ向かう。 「意外と飲めるんだね。次何飲む?」 『なんでもいいです…』 新しく缶を開けて手渡してくれる。 寺西先生はさっきよりも近い距離に座り、私の顔をじっと覗き込んだ。 「マスカラ落ちてるよ」 そう言って、指先で目元についたボロボロの落ちたマスカラをやさしく拭ってくれる。 距離が、あまりにも近い。 私はパッと身を引いて離れ、逃げるように手に持ったお酒をまた口に含んだ。 『鏡見てきます』 背中を向けて立ち上がろうとした、その時。 「え、ちょっと待って。血出てる」 『え…』 この前の傷口が開いたのか、服の背中側に赤いにじみが広がっていた。 「ちょっと見せて」 『大丈夫です』 「この前化膿してたでしょ?ダメだって」 『そろそろ帰ります…帰って着替えて自分でやります…』 立ち上がろうとするけれど、思ったよりも酔いが回っていて足元がおぼつかない。 「危ないって」 後ろからお腹に手を回され、抱き抱えられるように支えられた。 『あの…大丈夫です…』 離れようともがいたけれど、左手で身体を抱きしめられたまま、寺西先生は私のカーディガンをずらして肩を出した。 『まって!!』 「傷見るだけだよ。落ち着いて座って」 半ば強引にソファに座らされる。 「一箇所ちょっと開いただけだわ。もう血も止まってる。血用の洗剤あるよ。貸して」 拒んでいるのに、脱がされた服を勝手に持っていき、洗面所で洗ってくれているようだった。 一人部屋に取り残され、肌寒い空気と薄着になった状態に気づき、恥ずかしさから膝を抱え込む。 気を紛らわせたくて、つい手元のお酒に手を伸ばした。 しばらくして、寺西先生が部屋に戻ってくる。 「てか、風磨とどんな感じなの?」 『え…どうもこうもないですよ…』 「好きじゃないならいいけど…あいつはやめといた方がいいよ」 『なんでですか…』 「女の子のこと本気で好きになってるの見たことない」 『遊んでるってことですか?』 「そうじゃないから厄介…忘れられない女の子でもいるのか、本気で人のこと好きになったことないのか知らないけど。誰かと付き合ってもその女の子たちみんな同じこと言うんだよ。”風磨は私のことなんて好きじゃないんだ”ってね」 『そうなんだ…』 「気の合いそうな子と仲良くなると付き合ってるけど毎回そんな感じ。女の子が泣いて終わってるわ。かわいそうにねー」 私も、そうなのかな……。 私の好意が、菊池先生に伝わっているからなのかな……。 不安と切なさで、またボロボロと涙が溢れ出てくる。 「え、やっぱり好きになってた?」 『…』 膝を抱えて泣いていると、アルコールと疲労でもう完全に頭が回らなくなっていた。 「泣き虫だなぁ」 『菊池せんせー…』 「俺風磨じゃないんだけど…(笑)」 『好き…』 「そうだね…いいよ。今だけ菊池先生になってあげよっか?」 寺西先生が、開いた傷口のあたりにそっと手を置いた。 私の涙を指で拭うと、「また血出てるよ。背中見せて」と体を後ろに向かされる。 そのまま、素肌の背中や肩へ、静かに唇を重ねられた。 あれ、なんでこんなことされてるんだっけ…って振り向いた瞬間、そのまま深くキスをされた。 そこからの記憶は、もう残っていない——。 #timeleszで妄想 #菊池風磨 #寺西拓人 #夢小説

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